「時間の価値」について考える。
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人は、様々なモノに価値を感じ、そして、価値を得るために対価(お金)を払います。消費者の購買心理で大枠を捉えるなら、大きく分けて3段階のステップを踏みます。まずは、「これは必要だ!」というニーズ(必要性)の段階。次に、「これが欲しい!」というウォンツ(欲求)の段階。そして最後は「これを買う!」というデマンド(需要)の段階となります。

マズローの欲求5段階説はあまりにも有名ですが、これは上記の「欲求」レベルを5段階に分けたものとなります。やはり人間は生物であり、後世に種を保存していかなければなりませんので、まずは生存や安全を求めますし、それがクリアされたら、所属や承認の欲求が生まれてきます。そして、最終的には自己実現の欲求へと昇華していくこととなります。

そして、そのそれぞれの欲求を満たすためには、どの手段が最適なのかを人は常に考え、その時々で最適解と思われる手段に対して対価を払い、それによって欲求が満たされることで価値を感じているわけですよね。

上記のように、人が対価を払うモノというのは本当に多数ありますが、その中でも大きな要素の一つとして挙げられるのが「時間」ではないでしょうか。1時間なり3時間なり、ある一定の時間を何に使うのか?大切な家族や仲間との親睦に使うのか?はたまた溜まっている仕事を処理する時間に使うのか?ジムに行き運動や筋トレをしてリフレッシュするのか?読みたかった書籍を読み、新たな知見をインプットする時間にするのか?

時間は万人に平等に与えられているリソースではありますが、それは残念ながらカタチや音があるわけでもなく、触ることもできないモノで、そして刻々とそのリソースは消費されていっています(今この瞬間も!)。幸いにも、時計というツールが世の中にはあるために、時間を見える化し、測定することはできるため、どのくらい時間が経過しているか?今は何歳なのか?あとどのくらい時間があるのか?などは確認することはできます。しかしながら、人はついつい、その貴重な貴重な限りある「時間」を無駄遣いしてしまう生き物なのです。

1.時は金なり 〜Time is money〜

様々な技術が発達した現代社会において、日常生活を快適に、楽に、過ごすための便利ツールが本当にたくさん存在していることに改めて気付かされます。市場や消費者から支持を得ている便利ツールというのは、往々にしてこの「時間」という貴重なリソースを生み出すツールであることもわかりますし、人は、「時間」に対して「対価」を払っていることがいかに多いか、ということを認識せざるを得ません。

・移動手段(自転車・車・タクシー・電車・飛行機など)
 →同じ距離を自分で歩いて移動する時間を買っている

・各種家電(エアコン・食洗機・冷蔵庫・掃除機・電子レンジなど)
 →同じ作業を自分の手や足を動かしてする時間を買っている

・知識習得(セミナー・研修・書籍・コンサルティングなど)
 →同じ経験を自分でする時間を買っている=他者の経験を買っている

・労働力(従業員雇用・業務委託・アウトソーシングなど)
 →同じ仕事を自分でする時間を買っている

などなど、少し考えるだけでも、これだけのことが挙げられます。上記はほんのごく一部にすぎませんが、人はこの「時間」という要素に対していかに対価を払っているかがわかると思います。

つまり、「量」としての時間は万人に対して平等に与えられていますが、その限りある時間をどのように使うか、どう価値のある時間にするか、という「質」としての時間は人によって大きな差が出てきます。そしてこれは、一個人だけの話に留まらず、個人が集まった会社や組織、そして更には国という単位でも大きな差が生まれてきています。

2.時間生産性をいかに上げるか

この4月から労働基準法も改正になりましたし、各種ニュースなどで「働き方改革」という言葉を目にしない日の方が少ない今日この頃です。では、実際に日本の労働生産性は世界各国と比較してどの程度なのか?を見ていくと、なんと、先進国(G7)の中では最下位となっている現状です。

主要先進国(G7)の労働生産性ランキング(2017年)

また、生産性の関連指標として「1人当たりGDP」のランキングに関しても、日本は下から2番目となっています。

主要先進国(G7)の1人当たりGDPランキング
(2018年)

上図からも見て取れるように、先進国の中で比較した場合に、日本人は他国と比べて時間をとても非効率に使っていることを意味します。では、どうすれば時間を効率的に使えるのでしょうか?それは生産性をいかに高めていくかと同義となります。

労働生産性とは?
投入した労働量に対してどれくらいの生産量が得られたかを表す指標。多く、一定の労働時間あたりの生産量で表す。

大辞林

つまり、投入した労力や時間(INPUT)で、どれだけの価値を生み出せたか(OUTPUT)が生産性となるため、分子である「価値や成果」をいかに高めるか、または、分母である「投入資源やコスト」をいかに下げられるか、がポイントとなります。

そこで重要になってくるのは、自分一人の生産性を最大化したところで限界があり、自分以外の外部リソースを活用して、いかにレバレッジを効かせられるかを考えることが重要となってきます。会社組織で考えるのであれば、チームビルディングや組織づくりになるかもしれませんし、個人事業主であれば、アライアンスや提携先といかにコラボできるか、になるかもしれません。

日本人は他国と比べ、勤勉で真面目な性質を持った国民性ゆえに、自分自身の生産性を高めることを重視しがちですが、他国のようにいかにして効率よくレバレッジを効かせられるか、という視点や、ある意味「ズル賢さ」や「もっと楽して行こう」みたいな発想をもっともっと持ってもいいのではないかと考えます。

3.効率ばかり追い求めてたらクリエイティブな仕事はできないのか?!

そして最後に、効率性とクリエイティビティについて考えたいと思います。私自身も過去に良く耳にしましたが、

「企画系やクリエイティブ系の仕事は、効率性を追い求めても良いアウトプットはできない」

という文脈です。確かに、一見するとアイディア創出や創造的な頭脳労働は、時間効率性とはトレードオフというか、「or」の関係性にあるように見えます。しかし、本当にそれは正しいでしょうか?

企画系やクリエイティブ系の仕事にも、ルーティン業務や定型的な業務は必ず存在します。その定型業務をいかに効率化(短縮)できるか否かで、クリエイティブな業務(新しいアイディアを発想したり企画したりする業務)へ充てられる時間が決まってきます。

つまり、企画系やクリエイティブ系の仕事においても、この時間効率化、生産性向上という概念は当然必要となってくるのですが、企画部門や開発部門などのクリエイティブ系の仕事に従事している方々の中には、生産性や時間効率が自分たちの仕事にも極めて重要であると認識できている人が少ないように思います。

「自分たちはホワイトカラーであり、ブルーカラーではないから自由度が高く、クリエイティブで難易度の高い仕事だ」と考えている人もいます。この根拠なき優越感が、もしかすると部門チームや会社組織の生産性を著しく下げている可能性もあります。

まとめ

今回は、時間の価値、生産性向上という切り口でまとめてみました。マーケティングにおいても、マネジメントにおいても、この「時間」という要素は非常に大きな意味を持ちます。ぜひ、時間の価値を正しく認識し、限りある時間を無駄遣いせず、事業成長に向けて突き進んでいきましょう!

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