採用難・売り手市場・労働人口減少が続く中で事業成長するためには?!
34601208 - stainless steel ruler isolated on white background

「事業は人なり」

これは、超有名な言葉ではありますが、経営の神様と称される「松下幸之助(パナソニックの創業者)」が唱えた言葉となります。会社や組織の内部資源(リソース)の中で、一番重要なリソースは、当然ながら「ヒト」ですよね。なぜならば、その他のリソース(モノ・カネ・情報・ノウハウなどなど)を生み出すのはすべて「ヒト」だから、です。

ただ、その「ヒト」の採用が本当に困難になりつつあり、特に、弊社も含めた中小企業やベンチャー企業などのスモールビジネスの現場においてそれは顕著です。今回は、そのような現状の中で、どのように「事業成長」を見出していけばいいのか?を考えてみます。

1.採用難は今後も続く?!

厚労省が発表している最新データを確認すると、現在の有効求人倍率は1.62となっています。この数値をどう捉えるかですが、2008年のリーマンショック以来、見事に右肩上がりで有効求人倍率は上昇しています(下図参照)。

図1:有効求人倍率の推移

ちなみに、有効求人倍率は下記の数式で計算されます。

図2

つまり、1を中間値として、1より小さい場合は求人数の方が少ないですし、1より大きい場合は求人数の方が多いことになります。

図3

また、上記図1の数値は全業種、全都道府県での平均値となりますが、業種や都道府県によってもかなりのバラツキがあります。この状況から見ても、採用難は深刻さを増し、特に中小企業にとっては今後もその状況の中でいかに事業成長を見出していくかを常に考えていかなければなりません。

2.採用難な状況で事業成長するためには?

では、そのような状況において、事業成長を見出すには何がポイントになってくるのでしょうか?この問いに対する答えは、永遠のテーマですし、何かウルトラC的なものがあるわけではないと思いますが、一つ断言できることは「既存メンバーのパフォーマンスをいかに最大化できるか」ということです。
これは当然ですが、新規採用が難しい状況があるならば、今いるメンバーや今の組織体制でパフォーマンスの最大化を考えるしかありません。至ってシンプルなことです。

ただ、転職市場が「市場」として成り立っている(むしろ、市場規模は毎年拡大している)ことを考えれば、既存メンバーが何らかの理由で離脱してしまったり、卒業してしまったり、ということが事実発生しているということになります。

では、会社組織にとって一番重要なリソースの「人財」である既存メンバーが離脱(退職)してしまう理由は何なのか?ということをしっかりと理解できなければ、適切な対策は打てませんので、そこを次に考えていきたいと思います。

エン・ジャパンが調査した「退職理由のホンネとタテマエ」というデータが非常に興味深いため、下記をご覧いただきたいと思います。会社に伝えている退職理由(タテマエ)と、本当(ホンネ)の理由がここまで違うということになります。

図4:退職理由のホンネとタテマエ

(参考)転職理由(退職理由)のホンネとタテマエ

そしてさらに深掘りしていきますが、ホンネ理由の上位項目(下記)に注目してください。

  • 報酬を上げたい
  • 上司と合わない
  • 職場の人間関係が合わない
  • 評価に納得できない

これらを解決するための本質的なアプローチは何でしょうか?逆に言うならば、これらの理由が発生してしまう、本質理由は何でしょうか?

・報酬を上げるための評価に納得できないのはなぜでしょうか?
・上司や職場の人間関係が合わないのはなぜでしょうか?
・入社前、つまり、採用段階から求職者へ「報酬を上げるための評価はどのように行われるか?」について説明ができていればどうだったのでしょうか?
・また、「会社が大切にしている価値基準や行動指針は何か?」であったり、それが創り出す「会社のカルチャー、雰囲気、そして、それに共感して集まっているメンバー(人間関係)はどういう関係性なのか?どういう環境や雰囲気なのか?」ということを入社前にしっかりと説明できていればどうだったのでしょうか?

さらに、これは入社前だけの話ではありません。入社後も同じで、「日々の業務がどのように評価されるか」「日々の行動や言動は何を基準に実行や判断をしていけばいいのか」という、会社組織の「モノサシ(基準)」が明確であれば、メンバーはそれを基準に全ての事に向き合っていくことができます

上司や管理者が、メンバーを指導したりする際も、個人的な感情や主観ではなく、モノサシに則って指導していくこともできます。上司部下の人間関係や、職場環境での人間関係トラブルの多くは、感情と感情(主観と主観)のぶつかり合いがほとんどですが、明確なモノサシがあれば、そのモノサシに対して行動できているのか、という議論ができますので、人間関係トラブルというのも減らしていくこともできます。

これらが正しく実行されていけば、メンバーの離脱や卒業は最小限に抑えられる可能性も高まりますし、既存メンバーの成長を見出だせれば、当然ながら、事業の成長にも繋がってきます。

3.成長のモノサシはあるか?

上記で整理してきたように、既存メンバーのパフォーマンスを最大化するためには、成長に向けた「モノサシ」が明確であることが重要となります。これは、「報酬や待遇」のモノサシ(=評価制度)に限らず、「行動や風土」のモノサシ(=行動指針や社内ルールなど)も併せて明確化していくことが必要です。

これが明確でない場合、つまり、基準となるモノサシが曖昧な場合、入社前にそれを求職者へ伝えることもできなければ、入社後も成長を見出だせない組織となってしまいます。そしてそれが、上記で紹介した「ホンネの退職理由」に繋がることは自明の理です。ですので、ぜひ、事業成長をしていくために、会社組織の「成長モノサシ」が明確化されているか、言語化されているかどうかを今一度確認していただければと思います。

そして、もう一つ重要なことは、成長が必要なのメンバー(個人)だけではありません。「組織」も同じように(むしろメンバーの成長以上に)成長していかなければ、メンバーが組織へ所属する価値を感じなくなっていきます。そのためには、組織のモノサシ(各種制度や基準、ルールなど)や設備・環境に対しても定期的なサーベイやアンケートを通じて、一定の評価をして改善していく必要があります。

「売上や収益が伸びていればそれでいいのではないか?」

と思われる方もいるかもしれませんが、それは、メンバーに対して「売上だけ上げてくれたらいいから」と言っていることと同義です。もちろん、それ以外は求めないという組織があっても良いと思いますが、メンバーに対して、業績面(売上や収益)以外の行動面(行動指針やVALUE)も求めているのであれば、会社組織も、売上や収益だけではなく、組織環境やモノサシの改善を図っていくべきではないかとOGSでは考えています。

まとめ

今回は少し長くなりましたが、採用難な状況での事業成長をどう実現するか。そのために必要となる「成長モノサシ」は明確化されているのか、そしてそれは、個人に対する成長だけではなく、組織も成長するための仕組みになっているのか、という部分を考えてみました。あまり難しく考えすぎず、「モノサシ」の明確化・言語化に着手いただければと思います!

Facebookでも情報を配信中
この記事が気に入ったら「いいね」お願いします!

最新情報をお届けします

おすすめの記事