【実例】地域密着型のフランス料理店を急成長させた顧客リスト術
Hand sketching Mailing List Concept with marker on transparent wipe board.

高級住宅街で地域密着型のフランス料理店「ル・ミディ」。フランス料理店が持つ高級感を壊さないために、チラシや広告を出すことを避けていましたが、開店から1年半が過ぎた頃はリピート率に悩む結果に。しかし、ご法度だと思っていた顧客リストの作成を始めたところ、今では飲食業の閑散期と言われる2月や8月にも満席が続く人気料理店になりました。

ファンのネットワークを構築する

マーケティングの世界では顧客リストも不動産などと同じような資産として扱われます。約4,000件の顧客リストを持ち、予約でいっぱいのお店を作りだした経緯を、地域密着型のフランス料理店「ル・ミディ」のオーナーシェフの松本さんに伺いました。

飲食店は最初は目新しさで来てもらえるのですが、問題はその次でした

ル・ミディさんはどんなお店ですか?

大阪の帝塚山にあるフランス料理店で、もうすぐ5周年を迎えます。高級住宅地にあり、かつ近くに私立の幼稚園から高等部まである学校があるため、地域の方々、そしてお迎え等の保護者の方々に利用していただいています。客層としては、やや生活に余裕のあるいわゆる富裕層の方々、となります。

フレンチ自体はもともと顧客の回転率を高めるものではないので、1回当たりの単価がやや高めで、ランチで4〜5000円、ディナーで7〜8000円となっています。飲食店としては高いと感じるかもしれませんが、梅田や北浜などに比べればかなり安い方だと思います。実際ランチタイムなどはかなりにぎわっています。

お店の立ち上げ当初はどんな感じでしたか

梅田や北浜などの中心地に比べれば人が少ないので、どうしても情報が広がるのが遅いであろう、ということは覚悟していました。しかし幸いなことにオープンして1年半ぐらいまでは、ランチはずっと予約で埋まっていました。

しかし最初から色々な想いは持っていました。最初は物珍しさや目新しさで来てもらえるのですが、問題はその次。リピート率をどう上げていくか、ということをずっと考えていて。今はただ味がよければ流行る、という時代でもないので・・・。

当初、売上アップのために取った対策はどんなものでしたか。

フレンチですから、チラシを配ったり広告を出したり、というのは安っぽく見られるし、お店のブランディングもあってしたくなかったんです。もっぱらお客さんに対する接客のみで対応していました。ですから、いろんな業者さんから電話が入っても全部断っていました。

今も特にネットなどに力を入れている訳ではありませんが、エックスラボさんからのお話を聞いて「それなら!」ということで納得している事が色々とあります。やれば反響があるのでやりがいがあります。

藤さんのアドバイスを受けて、リストマーケティングを行った結果、リピート率が急上昇

売上が落ちてきた時に取った対策は?

1年半ぐらいは満席が続いたんですが、どうしてもやはりいったんその周期が終わる時が来ます。その時には売上も沈んでいき、かなり焦りました。これは商売をやっている人はみんな経験するところだと思います。

そんな時期に藤さんのお話を聞いて顧客リストの大事さを感じ、やり方を教わって、教えの通りに取るようにしました。すると見事に富裕層の顧客リストが集まるのです。

教えを元に取った対策で変わったことは何ですか?

やはりリピート率が上がりましたね。それと周年、クリスマスなどのイベントの際には特別メニューを作ってご挨拶を兼ねたご案内を出します。また、飲食業の閑散期の2月や8月にはイベントを打ちます。そうするとその期間中はほぼ満席になります。

それでも最初は嫌だったんです。でもよくよく考えたら、自分も食べ歩きをしてお気に入りの店が出来たら足しげく通うんです。でも、今の時代、何でもスピードが驚くほど速い。どんどん新しい店が出来て、そしてどんどんそちらに行ってしまう。

実際私も含め、新しいお店ができれば「どうだろう?」と見に行きますよね。そうすると、お気に入りの店でも、何のトラブルもないのにいつの間にか通わなくなっているところがあることに気が付いたんです。これってやはり時代のスピード性だと思うのです。

そこで、人は特に問題がなくても忘れていってしまう。人はそもそも忘れるものだ、という忘却曲線のことをお伺いしましたが、リストマーケティングを知っていれば、思い出してもらうのを待つだけではなく、そこにアプローチをかけることができる、と。そして思い出してもらえてまた来てもらえる周期に入る、ということを身を持って体験したんです。

ル・ミディの強みは何ですか。

地域密着なので、ホームドクターならぬホームレストランにしたいと思っているんです。だから極力お客さんが来られた時には距離を近づけることができるようにオープンキッチンにして、会話をするようにするとやはり普段使いしてもらえるようになっています。 本来、うちのターゲットである富裕層は割合で言ったら小さいのですが、そこのニーズにマッチしたおかげで今4,000件ほどの富裕層の顧客を持てています。そこにアプローチをするので当然反響も大きいです。

どうして顧客リストを集めようと思ったのですか?

フランス料理って「でん」としているイメージが強いじゃないですか。むしろ街角でチラシを配ったりなんていうのは安っぽくなってしまうし、品も価値も下げてしまうと思っていて。そもそもクーポンを使ってフランス料理を食べたいか?という話ですから、顧客リストを集めるなんていうことはご法度だと思っていたんです。

でも藤さんのお話を聞いて、確かにネットワーク、うちの店のファンのネットワークをどれだけ作るか、というのが大切だと思いました。マーケティングの観点から言うと顧客リストも資産だそうですが、まさにその通りだと痛感しています。最初はゼロスタート、知ってもらうことから始めて、そこから生まれたリピーターっていうのはまさに資産です。

それに、嫌だと思う人は最初から個人情報を教えてくれませんので。例えば1万人がうちの料理を食べて、その全部が満足してくれるかと言ったら決してそうではない。やっぱり生まれ育った土地とか環境とか、食べていた親の料理の味もありますし、好き嫌い、薄味が好きとか濃い味が好きとかそれはあるので当然なんです。でも私達の顧客リストの方はリピートしてくださる。ル・ミディブランドのファンのネットワークが出来たんだな、というのがとても大きいと感じています。

車でも、トヨタが好きな人は乗り換えてもまたトヨタを選ぶ。それってトヨタブランドのファンで、ここは間違いないと思っているからなんですよね。そういう意味では、やっぱりアドレスがきっかけでル・ミディブランドのファンを作れたっていうのは待っているだけではできなかったことだと思います。 もし今顧客リストがなかったらと考えると本当に怖いです。顧客リストに片っ端から電話をかけて営業ということは勿論しませんが「リストがある」ということで自信が持てます。

ビジネスパーソンに向けて顧客リストに関するアドバイスをするとしたら?

同業の飲食店の人も、店舗ビジネスの人も、もしくはオフィスワークの人も、いろんなマーケッターの人も、皆さん顧客リストを取る、ということはすぐやるべきだと思います。

その業種によってアドレスを取る時の取り方とかは変えてやった方がいいと思います。特典を付けるからお願いします、というのも1つだし、うちのようにいろいろご案内したいので、というのもいいと思います。そうすることで、自分は常連なんだと思ってもらう。この心理って大切だと思います。

例えば人と来た時に「いつもありがとうございます」と言えば、やはり気分を良くしてもらえます。そういう意味でも、こちらが近づきたい、というのをきちんと表現しながらアドレスを頂いていくというのはすごく大切です。そしてこのリストが関係性を築くためのとても必要なつながりになり、それがどんどん太くなっていくので、絶対に顧客リストは取った方がいいと思いますね。そのやり方はエックスラボさんが詳しく教えてくれます。

お陰様で富裕層をターゲットにしたビジネスで7周年を迎えられました

これだけ新しい店が出来ていくその陰には、潰れている店が多いということがあります。この街も例にもれず、です。そしてこれだけ地震があって、バブルがはじけてリーマンショックがあって不景気だと言われる中で、この価格設定で無事に7周年を迎えられるっていうのはやはり藤さんからアドバイスをいただいたお陰だと思います。

これはどんなビジネスにも合うものだと思います。ITが進化して人との会話が減っていく中でも、やはり究極は人間関係。私たちは作り手と食べ手ですが、どんな業種でもやはり人間関係を築くのが一番だと思っています。

どんなビジネスでも人がいないと成り立たないので、距離を詰めるためには相手を知らなければなりません。そのためにはまず顧客リストをいただいて名前を憶えてそこからスタートしなければと思うんですね。実際、何度も来てもらっている人の名前を知らないって問題ですし、そこから何も先に進まない。そう考えると顧客リストって最高のツールなんです。

このツールがあるだけで牛歩からリニアモーターカーに変わった感じですね。約4,000件というリストに最速で一気にアプローチが出来るようになったので、何もかもがかなりスピードアップしたんだと思いますね。

エックスラボの魅力は何ですか。

会社としての人柄とノウハウの多さです。やっぱりこんな時代なので、まずはどれだけの人と関われるかと、どれだけの人と出会えるかというのが一番大事だと思います。きっかけはいろいろあると思いますが、一番早く近づくにはやはり顧客リストとどんな人であるか、というのを知ってアプローチをし、ビジネスの展開をしていけるかが重要だと思います。

そのためにも、私にとっては今、顧客リストというのはもう命になっています。もしまだ取られていない方がおられるのであれば是非そこからスタートしていただきたいと思います。そこからは個性を使って、ビジネスの形態もいろいろ違うと思うので、次のアプローチをされたらいいと思いますね。

あの時にあのアドバイスを素直に聞いてなかったら多分今もずっと辛い状態だろうと思います。悩んでいる人には実際にセミナーなり何なりに行ってみると良いと思います。きっとよりリアルなアドバイスが得られるのではないでしょうか。

今でも事ある毎に藤さんにはアドバイスを頂き、今はブーランジェ(パン屋さん)も隣にオープンすることが出来ました。本当に感謝しています。


インタビュー 「ル・ミディ」オーナーシェフ 松本和之

インタビュアー 株式会社エックスラボ 代表取締役 藤 勝行

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