
自分たちの商品やサービスを消費者に購入してもらうために、僕たちは様々なことを考えて、マーケティングを実践していきます。
その中でも「消費者視点を持つ」ということが非常に重要なポイントとなるのですが、今日は何故その視点が重要なのか、ベネフィットというキーワードから紐解いてみたいと思います。
【動画】ベネフィットとは?
プレゼンで使えるフレームワーク「FABE」とは?
まずは動画の中で紹介している「FABE」について詳しく見ていきたいと思います。
FABEとは、商品やサービスを紹介する時や、分析をする際に使えるフレームワークで「Feature」「Advantage」「Benefit」「Evidence」の4単語の頭文字からくる言葉です。
営業マンがセールスをする際にもよく使われている流れとして有名ですので、是非覚えてみてください。
F:Feature(特徴)
Feature(フューチャー)とは、商品やサービスの特徴や概要を指します。
商品のカラーバリエーション、サイズ、何をするものなのか、その商品自体にどんな機能がついているのか、などを伝える部分となります。
「この商品を一言で言えば・・・」と考えてみれば、自ずとFeatureが見えてくるのではないでしょうか。
A:Advantage(競合に対する優位性)
Advantage(アドバンテージ)とは、似た商品やサービス、いわゆる競合と比べて何が優れているのかを示します。
正しく競合を指定する必要があり、架空の競合指定では消費者の心を掴みにくい部分となります。
消費者心理として、人は無意識に「損をしたくない(損失回避の法則)」という心理が働くため、特に似た商品やサービスを購入する際に、どちらが自分にとって損をしないものなのか見極めたいという欲求が起こります。
競合より優れている点を伝えてあげることで、心理的ハードルを下げてあげることができます。
B:Benefit(メリット、得られる価値)
Benefit(ベネフィット)とは、消費者が商品やサービスを利用した際に得られる価値の事を指します。
例えば「食事をする」という行動に対して得られるベネフィットは、「空腹が満たされる」「美味しさに感動する」などや、もっと掘り下げてみると「健康に気をつかった食事をすることで、身体が健康になり、病気になりにくい体質になる」などもベネフィットになります。
ジェットコースターで例えてみるともっとわかりやすいです。
消費者が購入するものは「ジェットコースターに乗るためのチケット」ですが、そもそもチケット自体を消費者が欲しているわけではありません。
そのチケットを使って得られる「爽快感」(僕にとっては恐怖感しかありませんが・・・)を購入しているのではないでしょうか。
商品やサービスを利用した後、結局最後はどうなるの?という部分を掘り下げていくことで、その商品のベネフィットが浮かび上がります。
E:Evidence(証拠・事実である根拠)
Evidence(エビデンス)とは、Advantage(アドバンテージ)やBenefit(ベネフィット)が本当であること、事実であることの根拠を示す証拠のことです。
ちょっと極端な例をあげますが・・・
たったのこれだけで、1ヶ月でマイナス5kgも痩せました!
このクリームを寝る前に塗って、朝起きるとお肌が10歳若返った!
この方法を試せば、月収100万円が確実です!
あなたは、上記のようなセールスコピーでプロモーションされている商品やサービスを信じることができるでしょうか?
(このようなセールスコピーが世の中に溢れていますが、僕は全然好きではありません・・・。)
1つ目にあげている「たったのこれだけで、1ヶ月でマイナス5kgも痩せました!」というかなり嘘くさいセールスコピーでも、根拠のあるEvidence(エビデンス)を示せば、信憑性を勝ち取ることが可能です。
例えば、「たったのこれだけ」のことが超売れっ子トレーナーがダイエットに関する研究を行っている有名大学と共同開発したトレーニングプログラムだったとします。
それに加え、1ヶ月間そのトレーニングを続けた人のドキュメンタリー映像も付け加え、痩せていく過程も見ることができたとしたら?
おそらく大半の方が「ダイエットプログラムを信じる」のではないでしょうか。
藁にもすがる、という言葉もありますが、消費者は基本的に自分が信じるに値するものしか購入にまではいたらないものです。
なぜベネフィットが大事なのか?
ここまでFABEの説明をしてきましたが、僕たちは広告をする上で特にベネフィットを大事にしています。
もちろんベネフィット以外も重要なのですが、どうすれば消費者にベネフィットを伝えることができるのか、理解してもらえるのかを考えなければなりません。
その理由は、消費者は商品やサービスを購入することで「得られる価値=ベネフィット」に対して対価を支払っているということです。
動画でもお話していますが、食洗機を購入する人は、決して食洗機というモノ自体を欲しているわけではありません。食洗機を使うことで得られる価値、例えば「空き時間」「休憩時間」「団らんの時間」「手洗いの面倒臭さの解消」などを求めて食洗機を購入しているはずです。
自社の商品・サービスが消費者にとってどのような「ベネフィット」を生み出しているのか、また、それを利用することでどのような価値を提供することができるのか、という部分を中心に据えて、消費者にメッセージを発信してみてください。
それが、あなたの商品・サービスの魅力を伝えることに繋がっていくのではないでしょうか?
それでは、また。